てんかんの外科治療Q&A -8-

 Q:手術後はクスリを飲まなくてもよくなるのですか?

A:手術をして発作が完全になくなっても術後しばらくはクスリを飲む必要があると考えられています.手術はクスリをなくすために行うものではありません.手術後も術前と同じクスリを通常3年くらいを目安にして服薬してもらっています.しかし,症例によっては多すぎるクスリを整理することがあります.発作がなく,脳波検査でも発作波が見られないときはだんだん少なくして中止することも良いと考えられます.

もともとてんかんの症状がなかった人でも,脳の他の病気で手術を受けた患者さん達は,てんかんを予防するためにクスリをのんでいる場合がかなりあります.てんかんの手術を受けた患者がしばらくクスリを飲むということはたいへん妥当なことと考えられています.てんかんを止めるための手術でも脳の切除術は脳に新しく傷を付けることになるからです.この新しい傷がてんかんの原因にならないようにするためにも術後もクスリをのみ続けることが必要です.

術後に,術前には特別に問題なかった量でも眠気やふらつきなどを主とした副作用が出現する場合,クスリをすこし減らします.手術がうまくいっている場合は少しくらい減らしても発作が再発したりしません.しかし術直後はクスリの血中濃度が不安定ですから,血中濃度が安定するまで何回も検査する必要があります.ですから,手術によってクスリを減らすという期待がないわけではありません.

術後,発作がなくなると知的能力が改善する例が多く見られますが,これはクスリを減らすことと関係なく,発作がなくなったことによって脳の働きがよくなったものと考えられます.

てんかんの手術のなかでも切除外科ではなく脳梁離断術や軟膜下皮質多切術などの遮断外科を行った場合は,クスリをだんだん減らしてやめることができる可能性は低くなります.

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