てんかんの外科治療Q&A -20-

 Q:結婚したいので術後のクスリの影響について教えてください.

A:結婚適齢期の女性の患者に対しては,もし手術が可能であれば早めに手術を受けることを勧めます.手術により発作が消失すれば,結婚を考慮してまず奇形を出しにくいクスリに切り替え,さらに3年を待たずに中止するように検討します.発作の再発の心配があるときは単剤治療を続けますので,主治医と十分相談することが大切です.

男性の場合は,あまりクスリの影響は強くないようです.発作がなくなるとほとんどの人が結婚を真剣に考え始めます.私たちもそういう患者さん達を応援しています.

女性の場合,クスリをのんでいると,子供の奇形はクスリをのまない人の子供より多いことが知られています.奇形の種類は兎唇や心臓の奇形などです.デパケンやテグレトールなどで神経系の奇形が1%程度見られるそうです.いろいろなクスリを一緒にのむとその危険がさらに増すといわれています.アレビアチンやフェノバルビタール,マイソリンなどは単独では奇形の出る可能性が低いので,もし可能であれば結婚前にこれらのクスリに変えておきます.血中濃度が高いと奇形を出しやすくしますので,発作を起こさないぎりぎりの量まで下げることもよいと思います.

妊娠前に十分なカウンセリングが必要ですので,結婚に際しては必ず主治医に連絡し,十分な説明と管理を受けてください.結婚・妊娠を予定する場合,葉酸を多く含むものをできるだけ食べるようにします.そして妊娠がわかったら,葉酸*の補充を行い,デパケンやテグレトールをのんでいる場合は,奇形の可能性を検査します.女性では,子供ができた場合,母乳を与えてよいかどうかという問題があります.一般的にはあまり大きな問題がないといわれています.しかし,フェノバルビタール,マイソリン,セルシンなどは半減期(寿命)が長く,子供に対する鎮静作用が出るために,生後1週間は授乳をしない方がよいといわれています.

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