間質性肺炎


1.はじめに
2.
病因
3.
診断
4.
治療
5.
予後
6
.最近の話題


1.はじめに

間質性肺炎(かんしつせいはいえん)と言うと、聞き慣れない方が多いと思いす。別名 肺線維症(はいせんいしょう)とも言います。

正常な肺は、目の細かいスポンジのような構造をしており、息を吸えば膨らみ、息を吐けば縮むという動きをスムーズに行っています。何らかの原因で、この柔らかい肺に、線維化が起こり、肺が固く縮んでゆき、ついには呼吸ができなくなり、死に到ることもある病気です。

原因・病態・治療法など、まだまだ解明されていない部分も多く、厚生省の特定疾患に指定されています。発病から10 - 15年で約半数の方が亡くなり、肺癌を合併することなどが、知られています。当院では、前院長の近藤有好がこの疾患の専門家だったこともあり、多くの患者さんが通っておられます。最近では、新潟大学医学部第二内科と共同で、研究に取り組んでおります。この病気で、不安を感じておられる方、疑問を持っておられる方、お気軽にご受診下さい。

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2.病因

原因は実に多彩です。

a. 感染症・・・・・マイコプラズマ、ウイルスなど

b. 放射性肺臓炎・・放射線治療による副作用

c. 過敏性肺臓炎・・トリコスポルンなど

d. 膠原病

e. 原因不明・・・・この場合を、特発性(とくはつせい)間質性肺炎と言います。

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3.診断

原因が多彩であるため、原因が判明した場合は、それに伴う間質性肺炎としますが、「特発性間質性肺炎」については、厚生省特定疾患調査研究班の第三次改案が参考にされています。

a. 主要症状・理学所見・・・乾性咳嗽、息切れ、バチ状指、稔髪音

b. 血液・免疫学的所見・・・赤沈、LDH

   c. 呼吸機能検査・・・・・・拘束性障害、拡散能低下

   d. 胸部X線写真・CT所見

   e. 病理組織所見・・・・・・胸腔鏡下肺生検が最近は主体です。

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4.治療

原因が判明した場合は、原因の除去が第一です。これに加えて、膠原病などの場合は、副腎皮質ホルモンや免疫抑制剤が、副作用に注意しながら慎重に使用されます。「特発性間質性肺炎」については、未だに治療法が確定していないのが現状です。一般に、安定期と急性増悪(きゅうせいぞうあく)期とで治療が異なります。

1)安定期:

本疾患は、慢性に経過し、活動性に乏しい時期が数年間続きます。この時期には、あまり激しい治療を行いません。選択肢として、

a. 何もせず、経過観察のみ

b. 副腎皮質ホルモンの少量内服

c. ムコフイリン(NAC)の吸入

   2)急性増悪期:

感冒、肺炎などの感染を契機に、突然急激に悪化することがあります。これを、急性増悪(きゅうせいぞうあく)と言います。このような場合、感染を十分にカバーする抗生物質を併用しながら、副腎皮質ホルモンの大量療法(ステロイドパルス療法)を行います。しかし、効果が一時的で、最終的には、亡くなられることが多いのが現状です。

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5.予後

本疾患の予後は、発見から、5年で生存率50%、10年で生存率20%程度と言われています。死因としては、感染を契機とした急性増悪や、呼吸状態の悪化による呼吸不全、肺癌の合併などがあります。

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6.最近の話題

本疾患の活動性を反映する血液検査の指標として、従来は、LDH,SP-A,SP-Dなどが用いられてきましたが、疾患に特異的でなく、また必ずしも病勢と一緒に増減するものではありませんでした。「KL-6」は、最近発見された血清マーカーで、本疾患の活動性を反映する指標として優れていることが報告されています。

            正常値; 500 U/ml以下

で、1000以上の症例は、予後不良と言われ、急性増悪期の副腎皮質ホルモンの大量療法(ステロイドパルス療法)の前後の治療効果の判定や、安定慢性期の患者さんの病勢評価にも用いられ始めました。1999. 5月から、保険適応が承認され、一般病院でも検査可能となります。

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