肺気腫の治療


 肺気腫は、いったん発病してしまったら、途中で病気の進行を止めることはできません。ですから、肺気腫に罹患しないことが重要です。原因として最も考えられている、煙草を吸わないことが、最大限の予防と思われます。

 ・初期

 階段の昇降や坂道での息切れや、息苦しさを自覚したての時には、肺での空気の出し入れがしやすくなるように、気管支拡張薬の内服や、気道のクリーニングのために、痰を出しやすくなる薬を内服します。また、気管支を拡張する目的で、β刺激薬や抗コリン薬等を併用されることもあります。

 日常の生活については、特に神経質になることはありませんが、規則正しい生活をして、体力を落とさないことが大切です。風邪をこじらせると肺炎になりやすいので、早めの治療が必要です。肥満の方は呼吸筋のはたらきをよくするために、ダイエットしたほうが経過が良い様です。やせ過ぎの方は、良質の蛋白質を多めに摂取するように心がけて下さい。息切れのため、運動が億劫になりがちですが、適度の運動は必要です。

 専門機関で、呼吸リハビリテーションを受け、呼吸法について指導を受けるのも、良い方法と考えます。当院では、包括的呼吸リハビリテーションを行っていますので、呼吸器外来受診時に希望の方はお申し出下さい。

 ・急性増悪期

 気道や肺の感染症、肺性心などを合併すると、呼吸苦が増悪します。呼吸困難感が、強くなった場合には、すぐかかりつけの医療機関に相談して下さい。抗生物質の点滴や、利尿剤など、原因に見合った治療が行われます。一次的に酸素の吸入が必要になる場合もあります。 

 ・進行期

 自律訓練によるリラクゼーションや呼吸リハビリ、適度な運動を続けてください。内服薬も規則正しく継続して下さい。それでも呼吸苦が続く様なら、在宅酸素療法が必要なこともあります。炭酸ガスが貯留し、頭痛や冷汗、思考力の低下などが生じる場合もあります。そのため専門の医療機関への受診が必須です。


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